2026年11月2日、防災庁は国民に向けて、家庭の備えを見直すための「事前防災徹底のための緊急要請」を出しました。水と食料は最低3日分、できれば1週間分が目安です。
水は食事に使う分を含め、1人あたり1日3リットル。何をどのくらい用意すればよいのか、公式の要請をもとに、人数ごとの水の量と食料・トイレの準備を整理します。
- 今回の要請が平時の備えを促す理由
- 家族の人数と日数から水の必要量を計算
- 食料や携帯トイレをそろえる際の考え方
- 家庭内の備蓄と非常持ち出し品の違い
備蓄緊急要請の内容と家庭で備える量

なぜ今、備蓄の緊急要請が出された?
防災庁は発足した11月2日、国民、地方公共団体、国の各府省庁に向けて、それぞれ事前の備えを徹底するよう要請しました。国民向けには、水や食料などの備蓄だけでなく、家具の固定や避難経路の確認も挙げています。
要請の背景として、国は規模の大きな災害では行政だけの対応に限界があり、救助や支援がすぐ届くとは限らないと説明しています。要請文は、特定の日に災害が発生するという予告ではありません。落ち着いて、家にあるものから確認しましょう。
原文と対象別の要請は防災庁の事前防災徹底のための緊急要請で確認できます。以下の水の量は、この国民向け文書に記された目安を使った計算です。
飲料水は家族の人数に何日分を掛ける?
飲料水は、飲む分と食事に使う分を合わせて、1人1日3リットルが目安です。人数に3リットルと日数を掛けると、まず必要な量を見積もれます。
1人なら3日分は9リットル、1週間分は21リットルです。2人ならそれぞれ18リットルと42リットル、4人なら36リットルと84リットルになります。2リットルのボトルなら、2人の3日分は9本、1週間分は21本です。
この数字は飲料や食事に使う水の目安で、洗濯や掃除などに使う生活用水まで含めた量ではありません。乳児のミルクや個々の事情など、世帯で必要な分も確認してください。十分な置き場所を確保できないときは、まず3日分に近づけ、置き場所を工夫しながら増やすと取り組みやすくなります。
食料と携帯トイレは何を基準に選ぶ?
食料も最低3日分、できれば1週間分を基本に、家族が普段食べられるものを確認します。常温で保存でき、停電や断水時にも食べやすい食品を組み合わせ、開封に缶切りが必要か、調理に水や熱源が要るかも見ておきましょう。
乳幼児用の食品、食物アレルギーに対応した食品など、家庭によって欠かせないものは一般的な備蓄リストとは別に考えます。農林水産省の家庭備蓄ポータルには、さまざまな世帯向けの食品選びの資料があります。
携帯トイレ、ティッシュ、トイレットペーパーも要請に挙げられています。防災庁のトイレに関する資料では、成人の排泄回数を1日平均5回として、経済産業省が1人1週間35回分を備蓄目安にしていると紹介しています。2人なら70回分が計算上の目安ですが、必要量には個人差があります。
備蓄を無理なく続ける確認手順

家にあるものを数え、足りない分を補う
最初に、手元の水、常温保存できる食品、携帯トイレを数えます。賞味期限や使用期限も確かめ、古いものから日常で使えるように並べておくと、何が足りないか把握しやすくなります。
いつも使う食品を少し多めに持ち、使った分を買い足す方法がローリングストックです。例えば、普段食べる缶詰やレトルト食品を買い置きし、消費した分を次の買い物で補充します。苦手な非常食を一度に大量購入する必要はありません。
食品の表示や保存方法を確認し、暑くなりすぎない場所に置きましょう。大量の水を高い棚に積むと落下の危険があるため、家具の固定や保管場所の安全性も併せて考えます。急いで買い占めるのではなく、手元の在庫を把握して不足分を少しずつ補う方法が現実的です。
家に置く備蓄と持ち出し品はどう違う?
家庭内の備蓄は、自宅で過ごせる場合などに使う水や食料、生活用品です。一方、非常持ち出し品は、避難するときにすぐ必要なものや、ないと困るものを持ち運べるようにまとめたものです。備蓄の全量をリュックに詰め込む必要はありません。
持ち出し品には、少量の水や食品に加え、照明、連絡に必要なもの、普段使っている薬など、家族に必要な物を考えます。重すぎる荷物は持ち出しの妨げになるため、実際に背負い、無理なく運べる重さか試しておきましょう。
置き場所は出入口を塞がず、すぐ持ち出せる場所を選びます。自宅にとどまるか避難するかは、その時の危険や自治体の情報によって変わります。自宅周辺のハザードマップ、避難場所、そこまでの経路も合わせて確認しておきましょう。
まず今日確認したいこと
防災庁の要請は、水・食料や携帯トイレのほか、住宅の耐震化、家具の固定、避難場所と経路、非常持ち出し品、防災訓練への参加を挙げています。備蓄品だけに意識を向けず、家具が倒れたときに出入口を塞がないかも見直してみてください。
まずは家族の人数に応じた3日分の水を計算し、今ある水と食品、携帯トイレの不足を確認します。そこから1週間分を目指して補充し、各家庭に必要な品や持ち出し品を調整する。この順番なら、今回の要請を日常の備えに結び付けやすくなります。
この記事の内容は2026年11月2日時点の公式資料に基づきます。お住まいの地域の避難情報や備えについては、自治体の最新の案内も確認してください。


