航空自衛隊入間基地で展示飛行したYS-11EBとは?航空祭の結果と機体の歴史

双発プロペラ機が飛行場の上を飛ぶイメージイラスト

2026年11月3日、航空自衛隊入間基地で開かれた入間航空祭では、国産旅客機をもとにしたYS-11EBが展示飛行しました。報道によれば、飛んだのは機体番号12-1161の161号機です。

YS-11は民間の定期路線から姿を消した一方、自衛隊では用途の異なる機体が運用されてきました。今回の飛行は何が注目されたのか、航空祭で確認されたことと、機体の歴史を分けて紹介します。

この記事のポイント
  • 11月3日の航空祭で展示飛行した機体
  • YS-11EBと民間旅客機の関係
  • 国内定期路線からの退役と現在の違い
  • 今後の公開情報を見るときの注意点
目次

入間航空祭で飛んだYS-11EB

飛行場の上空を飛ぶ双発プロペラ機のイメージイラスト
イメージイラスト。実際の機体や航空祭の写真ではありません。

11月3日に何が披露された?

入間航空祭は、埼玉県の入間基地で行われた基地開放行事です。入間市も事前に、11月3日は航空祭に伴って基地周辺の混雑が予想されると案内していました。この催しはすでに終了しており、これから当日の展示飛行を観覧することはできません。

開催後のAviation Wireの報道によると、電波情報収集機YS-11EBの161号機が展示飛行しました。機体番号は12-1161です。事前のデジカメ Watchの案内では午前9時28分から9時33分までの飛行が予定されていましたが、予定時刻と実際の飛行実績は分けて読む必要があります。

同じ航空祭では、ウェザーニュースがブルーインパルスの展示飛行も伝えています。ブルーインパルスは曲技飛行を披露するチームで、YS-11EBとは機体も役割も異なります。航空祭の話題として並んでいても、同じ飛行を指しているわけではありません。

なぜこの機体が注目されたのか

YS-11は、戦後の日本で開発された国産旅客機です。双発のプロペラ機として地方路線などを支えた機体を、自衛隊ではそれぞれの用途に応じて使ってきました。今回展示飛行したYS-11EBは、そのYS-11をもとにした機体の一つです。

Aviation Wireは、現在日本国内で飛行しているYS-11はこの機種のみと報じています。ここでいう「国内で飛行している機種」と「航空会社の定期便として乗れる機体」は別の話です。民間便の退役後も別の用途の機体が残っていたため、当日の展示飛行が関心を集めました。

なお、報道はYS-11EBの機体の詳細について、公表情報が限られているとも説明しています。外見や名称だけから、搭載機器の性能や運用内容を推測して断定することはできません。今回分かっているのは、公開の場で161号機が展示飛行したという事実です。

YS-11の歴史と現在の見方

航空博物館に展示された双発旅客機のイメージイラスト
イメージイラスト。実際の機体や航空祭の写真ではありません。

旅客機から自衛隊機へ

あいち航空ミュージアムの展示解説によると、YS-11は日本航空機製造が開発し、試験機1号機は1962年8月30日に初飛行しました。生産されたのは試作機2機を含む182機です。国産旅客機としての出発点を知ると、今回の機体が長い歴史を持つことが分かります。

国立科学博物館の資料は、名称の「Y」を輸送機、「S」を設計に由来すると説明しています。同館が紹介する量産初号機は飛行検査用として使われた機体です。展示機と今回飛行したYS-11EBは同じ機体ではなく、それぞれの経歴があります。

YS-11という共通の名前が付いていても、旅客を運ぶ機体と、設備を搭載して別の任務に使う機体を一括りにはできません。航空祭の記事を見るときは、機種名の後ろに付くアルファベットと機体番号にも注目すると、別の機体との混同を避けやすくなります。

民間機の退役と何が違う?

同ミュージアムは、YS-11の国内民間路線からの退役日を2006年9月30日と紹介しています。一方、Aviation Wireによれば、自衛隊の人員輸送機YS-11Pは2017年、飛行点検機YS-11FCの最後の機体は2021年にそれぞれ運用を終えました。退役の日付は、用途や機体ごとに違います。

今回のYS-11EBについて同報道は、元のダートエンジンからIHI製T64エンジンに換装された機体と説明しています。旅客機時代のYS-11をそのまま飛ばしているという意味ではなく、運用のために改修された機体だと理解するとよいでしょう。

また同報道は、後継となるRC-2が2020年10月に入間基地へ配備されたと伝えています。ただし、後継機の配備だけでYS-11EBの具体的な退役日や次回の展示日が決まったとはいえません。日程を示す確かな発表を確認できない場合は、未定として扱うのが適切です。

次の公開情報を確認するには

今回の航空祭は11月3日に終わっています。過去の予定表に載った時刻を次回の飛行予定として使わず、今後の行事や展示の有無は航空自衛隊入間基地の公式案内で新しい日付を確認してください。公開の有無や内容は行事ごとに変わり得ます。

入間基地での今回のポイントは、国産旅客機をもとにしたYS-11EBの161号機が展示飛行したことです。民間定期便の退役、自衛隊の別型式の退役、今回の展示飛行はそれぞれ異なる出来事です。機種名と日付を分けて見ると、ニュースの意味をつかみやすくなります。

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